【特集 咳と痰のサイエンス】
上気道疾患と慢性咳嗽
Chronic cough in upper airway disease
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.21 No.4 39-41,
2013
著者名
内藤健晴
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
耳鼻科疾患
/
感染症
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
アレルギー科
/
耳鼻咽喉科
/
老年科
/
小児科
媒体
THE LUNG perspectives
「Summary」上気道疾患で慢性咳嗽の原因となる重要な疾患は, 慢性副鼻腔炎による後鼻漏と喉頭アレルギーである. 慢性副鼻腔炎による後鼻漏における咳の特徴は主として湿性咳嗽で, マクロライド系抗菌薬が有効である. 喉頭アレルギーの咳は乾性咳嗽で, 抗ヒスタミン薬が有効である. 「はじめに」明確な肺病変を呈さない持続する咳の原因としては, 咳喘息, アトピー咳嗽, 慢性気管支炎, 喘息, かぜ症候群後遷延性咳嗽, 薬剤[アンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme;ACE)阻害薬]誘発性咳嗽, 心因性・習慣性咳嗽, 後鼻漏, 喉頭アレルギー, 胃食道逆流症, X線透過性気管支異物など多岐にわたる1). 上気道で重要な原因疾患は後鼻漏症候群, 喉頭アレルギーであり, 本稿ではこの2者について紹介する. 「I 喉頭アレルギー」1974年, Pang2)は喉頭アレルギーを急性と慢性に分類した.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。