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特集 呼吸器疾患の増悪を考える

基礎医学とのダイアローグ ヒト肺癌多臓器転移モデルとmacrophage stimulating protein

佐藤正大西岡安彦曽根三郎

THE LUNG perspectives Vol.21 No.3, 72-77, 2013

「Summary」肺癌は1998年以降, 本邦における悪性新生物による死亡原因の第1位でありつづけている. その難治性の原因として診断時における多臓器転移形成が挙げられ, 肺癌の予後不良因子であるのみならずQOLを阻害する大きな要因にもなり, 治療における最大の障壁となっている. このような癌の転移過程は臓器微小環境に大きな影響を受けることがわかっており, 癌細胞と臓器微小環境の相互作用メカニズムを解明することは, 癌の浸潤・転移を克服するうえでの最重要課題といえる. 本稿では, 肺癌肝転移関連遺伝子としてのmacrophage stimulating protein(MSP)について, 多臓器転移モデルマウスを用いたわれわれの最近の検討を中心に概説する. 「はじめに」肺癌の治療法は近年目覚ましい進歩を遂げているにも関わらず, その治療成績は他の癌種と比較すると改善されているとはいいがたい.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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