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CPC日常臨床から学ぶ

急性心筋梗塞との鑑別が困難であった原発性肺癌心外膜転移の1例

A pericardial metastasis of lung cancer difficult to distinguish from acute myocardial infarction

堀田尚誠木庭尚哉西川恵美子沖本民生岩本信一狩野芙美津端由佳里三浦聖高多田光宏本田健須谷顕尚久良木隆繁竹山博泰丸山理留敬礒部威

THE LUNG perspectives Vol.21 No.1, 2-6, 2013

「はじめに」症例は肺癌の診断時から縦隔リンパ節転移を認めており, 進行するにつれて上大静脈(SVC)・肺動静脈の狭窄がみられ血管親和性が高い様相を呈していた. 経過中に急性心不全の所見を認め, 心電図・心エコー・血液検査から急性心筋梗塞を疑ったが, 剖検により肺癌心臓転移と診断された症例である. 剖検をもとに診断・治療への課題を考察する.
「1. 症例」
患者:60歳, 男性
主訴:労作時呼吸困難, 全身倦怠感, 嘔気
既往歴:20歳代から心房細動
家族歴:特記事項なし
生活歴:喫煙40本/日×39年間(喫煙指数=1,560)
職業歴:特記事項なし, 粉塵曝露なし
現病歴:2008年12月から嗄声と湿性咳嗽が出現した. 胸部CTで右上葉結節・縦隔内多発リンパ節腫脹を認め, 気管支鏡検査で肺腺癌(T4N3M0:Stage IIIB)と診断された. 初回化学療法(1次治療)が開始されたが2次治療施行中に副腎転移の増大, 骨転移出現のためprogressive diseaseと判断され, 3次治療・骨転移精査加療目的にて入院した.
「Key words」肺癌心臓転移, 急性心筋梗塞, 上大静脈症候群(SVCS)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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