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アメリカ医療の現実―ある日本人開業医のたより―

第1回 アメリカの医学教育について

小林秀一

THE LUNG perspectives Vol.20 No.2, 102-106, 2012

私は1986年に日本の医学部を卒業しました. その後, 呼吸器内科での臨床と研究を経て, 生理学の基礎研究を目的に1995年に渡米いたしました. 当初は3年ほどで帰国する予定でいましたが, 体調を崩し医療機関を受診した際に, プライバシーを重視し, 不要な検査や投薬をできるかぎり控えようとする無駄のない診療を実体験したことからアメリカの臨床に興味を覚え, 研究生活の傍らにUSMLEという資格試験を受験しました. この試験に合格すると, 次は臨床の現場で力を試したい気持ちを抑えきれず, 2000年からは内科レジデンシープログラムに参加, その3年後にアメリカ医師免許を取得しました. 結局, 日本に戻ることなく開業し, 以降, カリフォルニア州において内科医として診療活動を続け, 現在に至ります. 振り返ると, アメリカで医師免許を取得することを思い立ってから14年の歳月が流れました. 日本にて医学教育を受け, 臨床の経験を持つ者として, さまざまな場面で両国の仕組みの違いに遭遇し, 考え惑い, 頭を抱えることが多くありました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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