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特集 総合的に考える高齢者の呼吸器疾患

基礎医学とのダイアローグ ビタミンCと老化,呼吸器疾患

Aging and Vitamin C, respiratory diseases

石神昭人小池建吾佐藤匡丸山直記瀬山邦明

THE LUNG perspectives Vol.20 No.2, 78-81, 2012

「Summary」ヒトはビタミンCを生合成できないが, マウスなどほとんどの動物は十分な量のビタミンCを体内で生合成できる. ビタミンCを生合成できないSMP30/GNL遺伝子破壊マウスを用いた研究から, ビタミンCが長期的に不足すると寿命が短くなることがわかった. また, ビタミンCの不足が喫煙によるCOPD発症リスクを高めることも明らかになった. SMP30/GNL遺伝子破壊マウスは, COPD発症機構の解明や治療薬の開発に有用なモデル動物として期待される.
「はじめに」ビタミンC(L-アスコルビン酸)には化学構造のなかに炭素2位および3位にエンジオール基[-C(OH)=C(OH)-]と呼ばれる非常に強い還元性部位が存在する. この化学構造をもつがゆえに強力な抗酸化作用や活性酸素除去作用を示す. 一般に老化の原因は活性酸素種の増加およびその蓄積によるためと信じられている. そのため, 今まで何の疑いもなくビタミンCには抗老化作用があると信じられてきた.
「Key words」ビタミンC, COPD, 老化, SMP30/GNL遺伝子破壊マウス, アスコルビン酸

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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