「Summary」高齢者は併存疾患が多く, 臓器機能の低下が認められる. そのため高齢者肺癌は治療による毒性が懸念されるため, 積極的な治療は避けられる傾向にあった. しかし, 高齢者間での個人差も大きく, 暦年齢のみで治療方針を決定するのはundertreatmentにつながる恐れがあるため, 個々の症例ごとに治療選択を行う必要がある. 近年, 高齢者非小細胞肺癌(NSCLS)に対して, プラチナ製剤併用化学療法や, 化学放射線療法について新たな報告があり, 治療方法の転換期にきている.
「I 高齢者機能評価」70歳以上の高齢者肺癌は年々増加しており, 2009年の時点で肺癌死亡数の約70%を占めるまでに至った. 今後も増加することが予想される. しかし, 高齢者に対する肺癌治療は困難なケースが多く, その主たる原因としては加齢に伴う臓器機能の低下, 生活習慣病をはじめとする各種合併症, 認知機能の低下などが挙げられる.
「Key words」高齢者CGA, NSCLC, SCLC, EGFR遺伝子変異
「I 高齢者機能評価」70歳以上の高齢者肺癌は年々増加しており, 2009年の時点で肺癌死亡数の約70%を占めるまでに至った. 今後も増加することが予想される. しかし, 高齢者に対する肺癌治療は困難なケースが多く, その主たる原因としては加齢に伴う臓器機能の低下, 生活習慣病をはじめとする各種合併症, 認知機能の低下などが挙げられる.
「Key words」高齢者CGA, NSCLC, SCLC, EGFR遺伝子変異