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CPC日常臨床から学ぶ

頭痛・精神症状で発症し,診断に苦慮した肺腺癌原発癌性髄膜炎の1剖検例

渡辺恭孝小山信一郎工藤史明三輪千尋渡辺珠美石井彰菅原斉大河内知久田中修蛭田昌宏土橋洋山田茂樹

THE LUNG perspectives Vol.20 No.2, 2-7, 2012

「はじめに」今回われわれは, 頭痛および意識障害, さらに幻覚やつじつまの合わない発言などの精神症状を発症し, 精神科を受診したが, 治療に対して抵抗性を示し, 頭部MRIで異常を認めず, 髄液検査と胸部CTから肺腺癌および癌性髄膜炎と診断した1症例を経験した. 臨床背景因子から分子標的治療であるゲフィチニブを開始し, 腫瘍マーカーの改善がみられたが, 神経症状の改善に乏しく, 最終的に意識障害が増悪し, 誤嚥性肺炎で死亡した. 臨床的経過に関して示唆に富む1例と考えられたため, 文献的な考察を交えて提示する.
「1. 症例」
症例: 54歳女性
主訴: 頭痛. 嘔気, めまい
既往歴: 特記事項なし
生活歴: 喫煙歴なし, 飲酒なし, 2回の結婚歴があり, 30年前と10年前に離婚. 夫から暴力を受けていたこともあり, 自殺企図がみられたこともあった.
家族歴: 父が大腸癌で死去, 母がアルツハイマー病
「Key words」肺腺癌, 癌性髄膜炎, 精神症状, ゲフィチニブ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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