Summary
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は肺動脈細動脈壁が原因不明に肥厚することにより,弾力性が失われ内腔が狭窄して肺血流が減少し,その結果として肺高血圧症(PH)を生じる疾患群とされる。その治療に関して概説した。従来の治療としては,生活の注意,心不全の治療などがあるが,1999年にPGI2を薬剤化したエポプロステノールが日本で使用されるようになり,その後エンドセリン受容体拮抗薬ボセンタン,PDE5阻害薬シルデナフィルが認可となった。各薬剤に関して作用機序,使用法,副作用を説明した。現在治験が終了したイマチニブに関しても簡単に触れた。肺移植は,両肺移植が日本でも少数ながら行われるようになった。
全文記事
呼吸器と循環器のクロストーク―薬物の進歩―
肺動脈性肺高血圧症
Pulmonary arterial hypertension
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.19 No.4 28-34,
2011
著者名
佐藤 徹
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
呼吸器
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
呼吸器内科
媒体
THE LUNG perspectives
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。