痛風関節炎は高尿酸血症が持続した結果として,関節内に析出した尿酸塩が起こす結晶誘発性関節炎である。これまで関節液中の尿酸結晶の証明が大きな確定診断要素として取り上げられてきたが,関節液穿刺手技普及の問題や診断技術の進歩に伴い,新たな診断分類基準も提唱されている。今回,我々は利尿剤使用により変動した血清尿酸値が原因と思われる,痛風関節炎を発症した高齢女性症例を経験した。その後,この患者は過去の血清尿酸値が長期にわたり正常値であったことが判明した。本症例を基に新旧2つの痛風関節炎診断分類基準を提示し,外来診療における痛風関節炎診断の問題点を検討し,臨床的課題を立てた。
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正常尿酸値の高齢女性痛風関節炎患者と痛風関節炎の診断分類基準について
掲載誌
高尿酸血症と痛風
Vol.28 No.1 92-96,
2020
著者名
太田原 顕
/
水田 栄之助
/
久留 一郎
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
診療科目
膠原病科
/
リウマチ科
/
一般内科
媒体
高尿酸血症と痛風
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。