筋原性高尿酸血症(myogenic hyperuricemia)は,筋グリコーゲン病(muscle glycogenosis)の分析を通じて見い出された尿酸産生過剰型高尿酸血症の新規機序である1)-4)。本病態は,エネルギー代謝に障害のあるミオパチー患者にあまねく認め得るが,遺伝性代謝疾患に多い。遺伝子異常がプリン代謝経路にないため,二次性高尿酸血症に分類される。本稿では,筋原性高尿酸血症の病態機序と本病態をきたす主要な代謝性ミオパチーの臨床像と遺伝子変異について概説する。
特集 尿酸に影響する遺伝性代謝異常、最近の進展
2.各論[高尿酸血症] 5.筋原性高尿酸血症:病態機序と遺伝子変異
掲載誌
高尿酸血症と痛風
Vol.28 No.1 44-52,
2020
著者名
嶺尾 郁夫
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
診療科目
一般内科
/
膠原病科
/
リウマチ科
媒体
高尿酸血症と痛風
Key Words
筋肉,グリコーゲン,解糖系,エネルギー危機,酵素異常症
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。