<< 一覧に戻る

巻頭グラビア

目でみる痛風発症におけるNLRP3インフラマソームの役割

武村直紀齊藤達哉

高尿酸血症と痛風 Vol.28 No.1, 6-10, 2020

痛風は,体内に多量の尿酸が溜まり,これが主に足の指の関節などで結晶化して起こる病気である。正常時では尿酸の体内量はほぼ一定に保たれており,新陳代謝によって1日に作り出された尿酸量とほぼ同量が毎日排泄される。しかし,体内の尿酸量が増え,血清尿酸濃度が尿酸の飽和濃度である7.0mg/dLを超えた状態(高尿酸血症)になると,尿酸塩結晶が生成され,関節炎を引き起こす。痛風を起こす原因としては,過度の食事・飲酒や運動不足などといった生活習慣が挙げられる。かつて痛風は贅沢病と呼ばれ,患者数が少ない病気であったが,近年の生活環境の変化に伴って患者数が増加し,今では決して珍しくない疾患の一つとなっている。近年の研究により,関節に沈着した尿酸塩結晶に白血球が反応して炎症を起こす際に,NLRP3インフラマソームと呼ばれる自然免疫機構が重要な働きをすることが明らかとなった。本稿では,痛風性関節炎の発症におけるNLRP3インフラマソームの役割について紹介する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る