特集 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン改訂―関連する診療ガイドラインにおける高尿酸血症の位置づけ―
6.急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
高尿酸血症と痛風 Vol.27 No.2, 49-53, 2019
増加の一途をたどる心不全患者に対する最新の診断法,標準治療などを広く医師に周知させるため,急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)が上梓された。そこで,血清尿酸値は心不全の予後マーカーとして有用である可能性があるが,見解が一致していないと記載されている。また,血清尿酸値が7.0mg/dL以上で痛風,8.0mg/dL以上で腎機能障害,高血圧,虚血性心疾患,糖尿病合併を有する心不全患者が尿酸降下療法の対象となり,明確なエビデンスはないが7.0mg/dL以下を目指すことが妥当と考えられている。高尿酸血症・心不全患者において尿酸降下薬が推奨されるか否かに関して定まっていないことから,高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第3版)ではPICO形式のクリニカルクエスチョンを立て,網羅的な文献検索,文献評価に基づく推奨文が作成された。
「KEY WORDS」急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版),キサンチンオキシダーゼ,高尿酸血症と痛風の治療ガイドライン(第3版),クリニカルクエスチョン,PICO
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。