血清尿酸値は,生活習慣病を含むさまざまな疾患の発症進展の重要な危険因子となることが明らかとなっている。尿酸は核酸由来であるので,アデノシン三リン酸(ATP)をはじめとしたエネルギー代謝との関連が深い。生体でエネルギー産生のために最もダイナミックにやり取りされる基質はブドウ糖で,その血中レベルである血糖値と関わりの深い2型糖尿病は,尿酸代謝と切っても切れない関係にある。ところが,高血糖状態では血清尿酸値は低くなる1)。
このために,一般的に糖尿病患者における血清尿酸値への関心は決して高くない状況で,尿酸産生の関与する病態ではリスクの見過ごしに繋がりうる。本稿では尿酸代謝と糖代謝との関係について述べる。
このために,一般的に糖尿病患者における血清尿酸値への関心は決して高くない状況で,尿酸産生の関与する病態ではリスクの見過ごしに繋がりうる。本稿では尿酸代謝と糖代謝との関係について述べる。