患者教育実践講座
尿酸降下薬開始後に生じる痛風発作に対する患者教育
掲載誌
高尿酸血症と痛風
Vol.27 No.1 64-67,
2019
著者名
大山 博司
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
診療科目
一般内科
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膠原病科
/
リウマチ科
媒体
高尿酸血症と痛風
高尿酸血症による尿酸塩沈着症として主な疾患が痛風である。痛風関節炎により惹起される激しい関節痛が痛風の最も特徴的な症状であり,痛風発作と呼ばれている。痛風専門外来においても受診する患者の約9割は,現在痛風発作を起こしているか過去に起こした患者であり,速やかな関節痛の改善や関節痛再発の予防が痛風治療を円滑に進めるうえで重要となる。臨床において尿酸降下薬の開始後に痛風発作による激しい関節痛を発症することをしばしば経験する。尿酸降下薬開始後の痛風発作は,開始直後や血清尿酸値が治療目標である6.0mg/dLを達する前に発症することが多いが,開始後1年以上が経過して血清尿酸値が6.0mg/dL以下を維持している状態でも発症することがあり,患者を困惑させることがある。本稿では尿酸降下薬開始後に発症する痛風発作についての対処法と患者教育について述べる。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。