長期間持続する高尿酸血症により,関節内に尿酸塩結晶が形成され,これが痛風性関節炎の原因となる。しかし,現在では高尿酸血症は成人男性の20~30%に認められる。したがって,関節炎が生じた患者において高尿酸血症が認められることのみをもって痛風と診断することはできない。すなわち,問診と関節所見のなかに痛風性関節炎の特徴がどの程度認められるかを評価しながら診断,鑑別を進めていく必要がある。痛風性関節炎には急性と慢性があるが,頻度が高いのは急性痛風性関節炎(痛風発作)である。ここでは痛風発作の特徴的な臨床所見について述べる。痛風発作は自己収束性であるため,受診時には関節炎が消失していることも少なくない。この場合は,問診が重要であるが,このためにも痛風発作の特徴を捉えておくことは重要である。
「KEY WORDS」結晶性関節炎,急性痛風関節炎,急性単関節炎,間欠性関節炎
「KEY WORDS」結晶性関節炎,急性痛風関節炎,急性単関節炎,間欠性関節炎