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特集 尿酸,XORと内皮細胞障害

2.各論 7)キサンチンオキシダーゼと腎障害

寺脇博之

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.1, 72-77, 2018

高尿酸血症と慢性腎臓病(CKD)との臨床的関連は広く確認される一方,その両者をつなぐ病態生理については不明な部分が多い。筆者らは保存期CKD患者におけるキサンチン酸化還元酵素(XOR)の血漿における活性を測定したところ,腎機能が低下するほど活性酸素を発生するアイソフォームであるキサンチンオキシダーゼ(XO)の比率が高値となることを見出した。本稿では,高尿酸血症とCKDとの関連についての組織学的および疫学的知見を整理し,XORとXOのあらまし,そしてXOがCKDの病態に及ぼすインパクトについて概説する。
「KEY WORDS」キサンチン酸化還元酵素,キサンチンオキシダーゼ,酸化ストレス,慢性腎臓病,血管内皮細胞

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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