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特集 尿酸,XORと内皮細胞障害

2.各論 2)尿酸の血管内皮機能障害に対する治療

杉原志伸山本一博久留一郎

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.1, 42-47, 2018

高尿酸血症では尿酸が産生される過程でキサンチンオキシダーゼが活性酸素を生じ,血管内皮機能障害を惹起する機序に加えて,尿酸結晶を貪食したマクロファージがインフラマソームを介して血管の炎症を惹起する可能性や,血管内皮細胞に存在する尿酸トランスポーターを介した血管内皮機能障害の機序が考えられている。また,高尿酸血症治療薬による治療介入で血管内皮機能が改善するかどうかの結果は一定していない。本稿では高尿酸血症と血管内皮機能障害との関連とその機序,そして治療介入について述べる。さらに尿酸は抗酸化物質として血管保護的に働くとされ,低尿酸血症と血管内皮機能障害についても言及したい。
「KEY WORDS」高尿酸血症,低尿酸血症,血管内皮機能障害,酸化ストレス,キサンチンオキシダーゼ,尿酸トランスポーター

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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