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目でみるアルコールと尿酸

Ⅰ─アルコールと尿酸,痛風に関する疫学

森脇優司

高尿酸血症と痛風 Vol.25 No.2, 1-5, 2017

アルコールは日常生活のなかでもなじみの深い嗜好品で,人生の節目などで大きな役割を果たしている。適度な飲酒は人とのコミュニケーションを円滑にし,またストレスを発散させるうえでも有効であるので,量をわきまえて飲めば健康にもよく,私たちの暮らしを豊かにしてくれる。しかし過度の飲酒は,急性アルコール中毒や肝・膵疾患,循環器疾患,メタボリックシンドロームなど種々の病態に関わるだけではなく,血清尿酸値上昇の誘因となり痛風発作を起こすきっかけともなりかねない。
最近の疫学調査によって,アルコールの摂取量やアルコール飲料の種類と血清尿酸値・痛風の発症リスクとの関係についてのエビデンスが蓄積され,また基礎・臨床研究によって,アルコールによる血清尿酸値上昇のメカニズム,飲酒習慣による血清尿酸値への影響,さらには飲酒による血清尿酸値上昇の増悪因子の関与など,アルコールと尿酸・痛風の関連が次々と明らかになってきた。そこで本連載では,Ⅰ.アルコールと尿酸,痛風に関する疫学から始まって,以下,Ⅱ.アルコール飲料による尿酸値上昇のメカニズム,Ⅲ.アルコール飲料の種類と尿酸値,痛風関節炎への影響,Ⅳ.飲酒による尿酸値上昇の増悪因子,Ⅴ.アルコールによる尿酸値上昇の予防,など5回にわたってアルコールと尿酸・痛風との関わりについて考えてみたい。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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