ポリフェノールには抗酸化作用をはじめ,抗癌作用,血圧やコレステロール低下作用,代謝の促進作用などさまざまな効能が知られているが,キサンチンオキシダーゼの阻害や尿酸トランスポーターに作用して,血清尿酸値を低下させ,炎症性サイトカインやNLRP3インフラマソームの抑制によって,痛風関節炎を軽減するとの実験結果もみられる。ヒトではポリフェノールを多く含むコーヒー,ワインやチェリーの摂取で,血清尿酸値の低下や痛風リスクの軽減など,好ましい影響を示唆する疫学的研究もみられる。しかしながら,ポリフェノール自体の血清尿酸値,痛風リスクに対する影響についての臨床データは乏しい。
「key words」ポリフェノール,尿酸,痛風関節炎,機能性食品