これまで痛風分類基準は1977年の米国リウマチ協会による分類基準が最も幅広く使用されてきた。この基準は,尿酸塩結晶の証明がgold standardとなっている。しかし痛風患者はプライマリケアや救急外来で診療されることが多く,関節穿刺や偏光顕微鏡を用いた検査が一般的に行われることは少ない。尿酸塩結晶の有無にかかわらず,正確な分類基準が必要であり,2015年ACR/EULARによる痛風分類基準が発表された。この基準では,臨床的特徴がより詳しく組み入れられ,各項目を点数化したシステムである。痛風の確率を減ずる所見についてはマイナススコアが付与されていることや,関節超音波やdual-energy CTといった新しい画像所見が項目に取り入れられていることが特徴である。
「key words」痛風分類基準,尿酸塩結晶,関節超音波,dual-energy CT