高尿酸血症と心血管障害
              
 第4回 高尿酸血症と心腎連関
                  掲載誌
                
 
                  高尿酸血症と痛風
                  Vol.23 No.2 89-95,
                  
                    2015
                  
 
                    著者名
                  
  
                          大野岩男
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          代謝・内分泌
                        / 
                          腎臓
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          循環器内科
                        / 
                          腎臓内科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        / 
                          泌尿器科
                        / 
                          老年科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      高尿酸血症と痛風
                    
 「Ⅰ 心腎連関」心腎連関とは,通常,1つの臓器における急性または慢性の機能不全が,他の臓器の急性または慢性の機能不全を引き起こす,心臓と腎臓の病態生理的な障害として定義されており,次の5型に分類されている1)。1型心腎連関は急性の心機能低下(急性心原性ショックや急性心不全など)が急性腎障害(acute kidney injury;AKI)を起こす型であり,2型心腎連関は慢性の心機能低下(慢性心不全など)が慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)を起こす型である。一方,3型心腎連関はAKI(急性腎虚血や急性糸球体腎炎など)が急性の心機能障害(心不全,不整脈,心虚血など)を起こす型であり,4型心腎連関はCKDが慢性の心機能障害(心機能低下,心肥大,心血管イベントリスクの上昇など)を起こす型である。また,5型心腎連関は全身性疾患(敗血症など)が同時に心機能障害と腎機能障害を起こす型である。本稿では主に高尿酸血症と4型心腎連関の関連について述べる。
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。