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特集 フレイル・サルコペニアと排尿障害

フレイル・サルコペニアの定義と診断,泌尿器科疾患との関連もふまえて

荒井秀典

排尿障害プラクティス Vol.30 No.2, 14-19, 2023

高齢者の増加に伴い,さまざまな診療科において加齢に伴い増加するサルコペニア,フレイルなどの老年症候群の予防・管理が大きな課題となっている。サルコペニアは骨格筋の加齢に伴う変化に加えて,遺伝的要因,疾病要因,生活習慣などが加わって発症し,転倒,生活機能障害,摂食嚥下障害,要介護状態,死亡などにつながる。一方,フレイルは全般的な加齢に伴う変化であり,身体的,精神心理的,社会的側面を有し,サルコペニア同様,さまざまな負の臨床転帰へとつながる。いずれの病態も健康長寿の妨げになるため,早期診断および早期介入が必要であり,下部尿路障害や前立腺癌など泌尿器科疾患の管理とともにサルコペニア・フレイルの予防・介入によりさらなる健康寿命の延伸達成が求められる。
「KEY WORDS」健康寿命,過活動膀胱,癌,抗コリン薬,包括的管理

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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