前立腺には炎症が高率にみられ,疼痛に加え頻尿や残尿感といった下部尿路症状の原因となる。その機序として,尿道-膀胱反射やorgan cross-sensitizationが想定されている。本稿では,前立腺炎の基礎実験で用いられる動物モデルを概観し,前立腺炎の基礎研究の現状についてまとめたい。
「KEY WORDS」前立腺炎,下部尿路症状,動物モデル,尿道-膀胱反射,neural cross-sensitization