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日本排尿機能学会

(第21回日本排尿機能学会賞)臨床部門 術前MRIにおける骨盤底所見は,前立腺全摘出術後尿禁制の予測因子となる

佐竹洋平

排尿障害プラクティス Vol.24 No.1, 80-82, 2016

「はじめに」前立腺全摘出術は,限局性前立腺癌における治療として広く行われていますが,尿失禁は重要な術後合併症の1つで,患者のQOLを低下させる原因となります1)。近年,ロボット腹腔鏡下前立腺全摘出術が広く行われるようになりましたが,術後尿禁制に関しては,開腹手術に比べて優位性はそれほど大きくないとの報告があります2)。術後の尿禁制を維持するために勃起神経,膀胱頚部,尿道および括約筋を温存するといった手術手技の工夫がなされますが,手術時に温存が十分になされた症例でも術後尿失禁に悩まされることをしばしば経験します。このような事実から,術後尿禁制には手術手技だけではなく患者側に術前から備わった因子も関連していると考えられており,これまでに術後尿禁制に影響を与える術前因子として,年齢3),肥満2),前立腺体積2),術前の排尿機能4),最大尿道閉鎖圧5)および骨盤底の解剖学的因子6)-11)が報告されています。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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