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特集 生活習慣病と下部尿路症状

特集に寄せて

横山修

排尿障害プラクティス Vol.24 No.1, 13, 2016

1997年,当時の厚生省が新しい疾患名称「生活習慣病」を導入した。高血圧や糖尿病は食生活や運動,喫煙,飲酒などがその発症と進行に関与するため,一次予防,すなわち健康増進と発病予防に重点を置いた対策を推進するために採用した疾患概念である。また,メタボリック症候群(metabolic syndrome;MetS)は,内臓脂肪型肥満に高血圧,高血糖,脂質代謝異常のうち,2つ以上を合併した状態と定義されているが,MetSは生活習慣病を包括する概念である。近年,MetSに下部尿路症状(lower urinary tract symptoms;LUTS)が合併することが注目され,その発症メカニズムに対する理解が進むにつれ,疾患予防の見地からさまざまな疫学調査の結果が報告されている。日本人の肥満のピークは男性で40歳代,女性で70歳代である。男性は40歳代を過ぎると次第に痩せてくるが,痩せてきても高血圧や高血糖の頻度は増えることになる。高血圧患者数は,906万7,000人で年間医療費は1兆8,890億円,糖尿病患者数は950万人で年間医療費は1兆2,076億円,脂質異常症の患者数は188万6,000人とされ,膨大な医療資源が投入されている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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