『女性下部尿路症状診療ガイドライン』における診断では, 必ず行うべき評価(基本評価1)として, 症状の聴取と身体所見, 尿検査がある. さらに症例を選択して行うべき評価(基本評価2)として, 症状・QOL質問票, 排尿記録, 残尿測定, 尿細胞診, 尿培養, 血清クレアチニン測定, 超音波検査などがある. これらの所見より, 腹圧性尿失禁, 混合性尿失禁, 過活動膀胱, 夜間頻尿, 下部尿路閉塞, 排尿筋過活動, 尿路感染症, その他の下部尿路疾患のいずれかへ診断する. その診断をもとに, 治療方針を患者に説明し, 治療に対する希望を確認する.
「はじめに」最近, 高齢化社会の訪れとともに下部尿路症状を訴える患者が増加している. 男性においては, 『男性下部尿路症状診療ガイドライン』が2008年に刊行され, 一般医向けの内容の診療の指針が示された1). 引き続き, 2011年に発刊された『前立腺肥大症診療ガイドライン』では, 前立腺肥大症が疑われる男性患者に対して, 泌尿器科専門医が行うべきレベルを考慮して作成されている.2)
「はじめに」最近, 高齢化社会の訪れとともに下部尿路症状を訴える患者が増加している. 男性においては, 『男性下部尿路症状診療ガイドライン』が2008年に刊行され, 一般医向けの内容の診療の指針が示された1). 引き続き, 2011年に発刊された『前立腺肥大症診療ガイドライン』では, 前立腺肥大症が疑われる男性患者に対して, 泌尿器科専門医が行うべきレベルを考慮して作成されている.2)