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特集 下部尿路機能障害と膀胱血流

下部尿路閉塞と膀胱血流―TURPおよび5α還元酵素阻害薬による血流改善効果―

和田直樹柿崎秀宏

排尿障害プラクティス Vol.21 No.4, 38-42, 2013

TURP施行前, あるいはデュタステリド投与前の患者に対して造影ドプラ超音波法を用いて膀胱動脈のresistive index(RI)を測定し, 膀胱虚血に関する検討を行った. TURPやデュタステリド投与により, 患者全体では膀胱虚血は改善した. しかし, 治療後のOAB改善が不十分な症例では膀胱虚血の改善が不十分であり, その背景因子としてTURP施行例では高血圧の合併, デュタステリド投与例では閉塞の不十分な改善が関与していた. 閉塞に伴うOABでは, 閉塞の改善により膀胱虚血の改善が期待されるが, 動脈硬化などのもともとの全身性の血管病変が存在すると, 閉塞解除後の膀胱虚血の改善が不十分となり, 結果的にOABの改善が不十分となることが想定された. 容易で正確な膀胱虚血の評価が確立すれば, 下部尿路機能障害の診断と治療がパラダイムシフトする可能性があると思われる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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