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特集 BPHの診療ガイドライン

BPHの自然史として:治療との関連において

舛森直哉

排尿障害プラクティス Vol.20 No.4, 18-23, 2012

前立腺肥大症の自然史の検討によると, 臨床的進行の危険因子として, 加齢, 前立腺腫大, 前立腺特異抗原高値, 下部尿路症状, 生活の質の障害, 尿流量低下などが挙げられる. また, 治療後の自然史の観点から内服治療の長期成績を眺めてみると, 前立腺腫大の著明な症例においてはα1遮断薬の長期成績は不良である. 一方, 5α還元酵素阻害薬の使用・併用は, α1遮断薬単独に比較して長期にわたる下部尿路症状の制御と尿閉・手術治療への移行の抑制に優れる.
「はじめに」『前立腺肥大症診療ガイドライン』1)は, 日本泌尿器科学会認定専門医を利用者の中心として想定して2011年6月に刊行された. 本ガイドラインでは, 疫学と自然史に関する独立した章が設けられている. 国際前立腺症状スコア(international prostate symptom score;IPSS)や経直腸的前立腺超音波断層法により下部尿路症状の定量化や前立腺体積の客観的評価が可能になり, これらを使用した一般住民や前立腺肥大症患者を対象とした長期にわたる研究結果が集積したことによる.
「Key Words」前立腺肥大症, 自然史, 前立腺体積, α1遮断薬, 5α還元酵素阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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