<< 一覧に戻る

尿路機能の再生医療の現状

腹圧性尿失禁に対する傍尿道周囲脂肪組織由来幹細胞注入治療の有用性と安全性

―吸引皮下脂肪組織由来幹細胞を用いた傍尿道周囲注入臨床治療の考察―

山本徳則後藤百万

排尿障害プラクティス Vol.18 No.4, 23-28, 2010

自己吸引皮下脂肪組織から抽出した多分化能を有する脂肪組織由来幹細胞を臨床泌尿器科領域に応用した研究を行った. 臨床応用としては前立腺癌術後の難治性腹圧性尿失禁を想定し, 内視鏡下にこの自己幹細胞を傍尿道周囲に注入する新規臨床再生治療の基礎実験である. われわれは小動物, 大動物の基礎実験を行い有用性と安全性を確認した. 「I 目的」腹圧性尿失禁は, 尿道括約筋機能の障害により腹圧負荷時に尿が漏れるもので, 直接生命に関わることはないが, 生活の質を著しく阻害するQOL疾患である. 妊娠・出産・加齢などが要因となる女性の腹圧性尿失禁は, 本邦では約400万人が罹患していると推定されている. 男性における腹圧性尿失禁は, 前立腺肥大症や前立腺がんの手術後合併症として発生し, 特に近年急増する前立腺がんに対する根治的前立腺摘除術を受けた患者の10~40%程度に発生すると報告されている. 本疾患の治療では, 理学療法(骨盤底筋訓練)が初期治療として行われるが, 中等症以上の例には無効である.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る