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女性骨盤底医学の最前線

プライマリケアに必要な過活動膀胱診療の実際

沼田篤橋爪和純北雅史野田剛谷口成実柿崎秀宏

排尿障害プラクティス Vol.14 No.3, 39-44, 2006

2002年の新しい定義では過活動膀胱症候群(OAB)は尿意切迫感を必須とし, 通常, 頻尿, 夜間頻尿を伴うが, 尿失禁は必須ではない症状症候群とされた. 患者数が非常に多く, 泌尿器科のみならずプライマリケア医が抗コリン薬などによる初期治療に積極的に関与することが求められる. このような背景からOABの診療ガイドラインが作成されている. 過活動膀胱の適切な診療が広く行われるためには, プライマリケア医と専門医との連携が必須である. 【はじめに】2002年の国際尿禁制学会(ICS)用語基準1)より過活動膀胱(Overactive Bladder Syndrome:OAB)の取り扱いが大きく変更し, 「尿意切迫感を必須とし, 通常, 頻尿, 夜間頻尿を伴うが, 尿失禁は必須ではない症状症候群」と定義することとなり, 自覚症状に基づいてOABの診断ができるようになった. 過活動膀胱が症状のみによって定義されるようになった背景には, 多くの要因がある. すなわち, (1)過活動膀胱の頻度は高く, QOLに大きな影響を与えていること2,3), (2)患者が過活動膀胱の症状を相談するのは泌尿器科専門医でない場合も多いこと(特に欧米), (3)泌尿器科医でもウロダイナミクスなしに症状のみを根拠に治療を開始することはしばしば行われていること, (4)過活動膀胱の症状と通常のウロダイナミクス所見は必ずしも相関しないこと4), などの理由により, 症状を根拠にして診療を行うことを正当化しようとするのが過活動膀胱の概念である.

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