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女性骨盤底医学の最前線

間質性膀胱炎の診断と治療

武井実根雄

排尿障害プラクティス Vol.14 No.3, 31-38, 2006

近年わが国でも間質性膀胱炎に対する認識が高まっている. 診断に関してはまず症状と病歴から間質性膀胱炎を疑い, 麻酔下膀胱水圧拡張により点状出血を確認することでほぼ確定される. 典型的症状は充満時膀胱痛であるが, 抗コリン薬無効の頑固な頻尿や膀胱炎症状の反復なども重要な手がかりとなる. 尿検査には異常を認めない場合が多く, 1回排尿量の減少と膀胱の知覚過敏が証明されれば間質性膀胱炎である確率は高い. 治療としては水分摂取による尿の希釈, 香辛料の制限, 尿をためる練習などの生活指導, 麻酔下膀胱水圧拡張, IPDなどの内服薬, DMSO膀胱内注入が試みられている. 【はじめに】間質性膀胱炎の診断と治療に関してはいまだ確立されているとはいえない1,2,3). しかも本邦においては間質性膀胱炎という診断で健康保険の適用が認められている検査や治療は何もない. このような現状で, 激しい頻尿や膀胱部の痛みに悩む患者に対し, 何をどのようにやっていけばよいのか. 間質性膀胱炎の診断と治療の例として, 400例以上の症例を実際に診断, 治療した経験を踏まえて, 筆者が現在当院で行っている方法について概要を述べる.

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