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特集 循環器領域の抗血栓療法のさらなる進化

基礎 循環器医のための血液凝固の基礎知識

堀内久徳

CARDIAC PRACTICE Vol.32 No.1, 15-20, 2021

生体内での血栓形成には,血液凝固系,血小板系,凝固阻止系,線溶系の4つのシステムが関与する。血液凝固系は,凝固因子によるタンパク質分解カスケード反応で,最終産物としてフィブリン糸を作る反応である。血小板系は,血小板の活性化によって,血小板凝集塊(血小板血栓,白色血栓)を作り出す系である。凝固阻止系は,血管内皮細胞の産生するさまざまな凝固系および血小板系の抑制因子,線溶系の活性化因子のことである。線溶系,はプラスミンによるフィブリンの分解反応である。本稿では,循環器診療に密接に関連する,血液凝固系亢進指標および血栓性素因にフォーカスする。
「KEY WORDS」D-dimer,soluble fibrin,fibrin monomer cmplex,プロテインS,血栓性素因,抗リン脂質抗体症候群

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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