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特集 循環器疾患のPrecision Medicine

臨床 心不全個別化医療

永井利幸安斉俊久

CARDIAC PRACTICE Vol.31 No.1, 32-36, 2020

心不全は循環器疾患のなかでも,薬物やデバイスの治療効果予測,そして予後予測に基づく個別化医療の実現が極めて難しい分野の1つである。その理由として,①急性増悪による機能低下を繰り返し,治療により部分回復する,②増悪時にそのまま死の転帰をとる可能性がある,③慢性安定経過中に突然死の可能性があることなどがあげられる1)。しかしながら,治療効果の正確な予測は,効果の少ない治療を減らし,医療費の抑制につながることになる。また,客観的かつ正確な予後予測は,特に死亡リスクの高い重症心不全患者における植込み型補助人工心臓装着,心臓移植あるいは終末期緩和医療に踏み込む判断をするうえで,患者とともに人生を考える,すなわちshared decision makingを行ううえできわめて重要なプロセスと考えられる。本稿では,最近の心不全個別化医療に関する進歩について概説したい。
「KEY WORDS」心不全,個別化医療,人工知能,オミックス,ディープフェノタイピング

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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