<< 一覧に戻る

特集 循環器疾患のPrecision Medicine

基礎 オミックス解析で広がる循環器研究

家城博隆伊藤薫

CARDIAC PRACTICE Vol.31 No.1, 15-21, 2020

オミックス研究は,網羅的遺伝情報(ゲノム),転写産物の情報(トランスクリプトーム),タンパク質や代謝産物(プロテオーム,メタボローム),疾患・表現型(フェノーム)などの大規模データを駆使して,疾患メカニズムの解明や治療法の開発を行うと同時に,予防や診断の質を向上させることを目指す研究手法である。2000年代に登場した次世代シーケンサー(nextgeneration sequencer:NGS)をはじめとするハイスループットの分子情報収集技術の開発,コンピュータリソースやその解析技術の進歩により,オミックス研究は急速に発展し,実臨床の現場に応用されつつある。本稿では,オミックス研究について,その概要,従来の研究手法との違い,実臨床への応用について概説する。
「KEY WORDS」オミックス,ビッグデータ,ゲノム医療,精密医療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る