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EBM Hot Flash

「ODYSSEY OUTCOMES試験」

木村剛

CARDIAC PRACTICE Vol.30 No.2, 69-71, 2019

ODYSSEY OUTCOMES試験は発症後1~12ヵ月以内の急性冠症候群(acute coronary syndrome:ACS)患者を対象としてproprotein convertase subtilisin / kexin type 9(PCSK 9)阻害薬(アリロクマブ)の有効性・安全性を評価する多施設二重盲検無作為化試験である1)。世界の57ヵ国,1,315施設から,高用量スタチン投与を受けていてもLDL-C≧70mg/dLなど脂質管理が不十分なACS患者18,924例がアリロクマブ群(n=9,462)とプラセボ群(n=9,462)に1:1で無作為に割り付けられた。患者背景としては平均年齢58歳,男性75%,糖尿病29%であった。ACS発症からの期間は中央値2.6ヵ月で,ACSの内訳はST非上昇型心筋梗塞49%,ST上昇型心筋梗塞35%,不安定狭心症17%であり,72%の患者が当該ACSイベントに際して冠動脈血行再建術を受けていた。89%の患者が高用量アトルバスタチンあるいはロスバスタチンの投与を受けており,ベースラインのLDL-Cは中央値で87mg/dLであった。アスピリン,P2Y₁₂アンタゴニスト,アンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme:ACE)阻害薬/アンジオテンシンⅡ受容体遮断薬(angiotensinⅡ receptor blocker:ARB),β遮断薬などのガイドライン推奨治療は高率に施行されていた。intention to treat(ITT)解析における4ヵ月後のLDL-Cの中央値はアリロクマブ群39.8mg/dL,プラセボ群93.3mg/dLとアリロクマブ投与で顕著なLDL-C低下が認められたが,4年後にはアリロクマブ群66.4mg/dL,プラセボ群103.1g/dLとその差は縮小する傾向にあった。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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