特集 ガイドラインに基づいた心不全診療のスタンダード
臨床 急性心不全治療―時間軸の重要性―
CARDIAC PRACTICE Vol.30 No.2, 48-52, 2019
急性心不全は,急性非代償性心不全とも呼ばれ,急速に心原性ショックや心肺停止に移行する可能性のある逼迫した状態である。そのため,的確な診断を行うとともに早期から病態に応じた適切な治療を開始し,血行動態と呼吸状態の安定化を図ることが重要となる。そこで2017年度に改訂された「急性・慢性心不全診療ガイドライン」では,急性心不全初期対応から病態に応じた急性期治療において時間軸を設定したフローチャートが作成された。本稿では,急性心不全治療における時間軸の重要性と急性期の初期対応,病態に応じた治療選択について概説し,最後にフローチャートの概要を述べる。
「KEY WORDS」急性心不全,急性期治療,時間軸,クリニカルシナリオ,Nohria-Stevenson分類
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