アルツハイマー病をはじめとした認知症患者数の増加により,高齢者における認知症と循環器疾患の合併は日常診療でも普通に認められる状態である。130万人強を対象とした最近のメタ解析1)では,冠動脈疾患の認知症リスクはrelative risk(RR)1.27[95%信頼区間(CI)1.07~1.50]であり,200万人弱を対象とした解析における心不全の認知症リスクは1.60(95%CI 1.19~2.13)倍であることが報告されている。本稿では認知症と高血圧との関係に関するエビデンスを中心に概説する。
「KEY WORDS」高血圧,認知機能障害,認知症合併高血圧
「KEY WORDS」高血圧,認知機能障害,認知症合併高血圧