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特集 腸内細菌と循環器疾患

トピック 健康状態を左右する腸内環境因子としての食事と腸内細菌叢

長竹貴広國澤純

CARDIAC PRACTICE Vol.29 No.4, 45-49, 2019

食事由来の栄養素による生体調節作用は,マウスやラットなどの実験動物やヒトの疫学研究など個体レベルでの評価を中心に古くより多くの研究がなされてきた。さらに最近では,分子生物学や発生工学をはじめとした手法を駆使しその作用機序に関する分子・細胞レベルでの理解が可能となる時代になってきた。同様に,古くより培養法を基盤とした多くの研究がなされてきた腸内細菌叢について,次世代シークエンサーを用いたゲノム解析が近年発展してきたこともあり,これまで培養困難なため詳細が不明だった腸内細菌を含めた細菌叢の詳細も明らかになってきている。本項では,食事や腸内細菌叢といった腸内環境因子が生体機能に与える影響について,筆者らがこれまでに得た研究成果を中心に紹介したい。
「KEY WORDS」ω3脂肪酸(ω3 fatty acids),アレルギー(allergy),17,18-EpETE,腸内細菌叢(intestinal bacteria)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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