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特集 循環器疾患を見据えた糖尿病治療戦略

トピック 心血管イベント抑制を見据えたGLP-1受容体作動薬

島袋充生

CARDIAC PRACTICE Vol.29 No.3, 57-62, 2018

活性型Glucagon-like peptide-1(GLP-1)は,31個のアミノ酸から構成されるGLP-1(7-37)とC末端がアミド化されたGLP-1(7-36)amideがあり,インスリン分泌促進作用を有している1)。活性型GLP-1はdipeptidyl peptidase-4(DPP-4)により速やかに分解され,GLP-1(9-37)あるいは,GLP-1(9-36)amideとなり,不活性型GLP-1となる。活性型GLP-1の半減期は,1~2分と短い。現在使用されているGLP-1受容体作動薬には,活性型GLP-1と約50%の相同性をもちながら,DPP-4により分解されないexendin-4ベースの製剤(エキセナチド,リキシセナチド)と,ヒトGLP-1をもとにDPP-4によって分解されにくくする工夫を加えた薬剤(GLP-1アナログ;リラグルチド,デュラグルチド,セマグルチドなど)がある2)。製剤ごとに作用時間は大きく異なる。大規模臨床試験で,一部のGLP-1受容体作動薬が心臓血管病リスク抑制に影響することが示され注目されている。本稿では,GLP-1受容体作動薬の心血管イベント抑制にかかわる最近の知見を紹介する。
「KEY WORDS」GLP-1,心血管イベント

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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