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特集 新世代アブレーションの現状と将来

臨床 ARVC,心サルコイドーシスの心室頻拍アブレーション治療の現状と将来

永瀬聡

CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.4, 41-45, 2017

器質的心疾患に合併した心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)は,特に低心機能の患者においては致命的となる場合が多く,そのコントロールは非常に重要な課題である。薬物治療のみではそのコントロールが困難な場合も多く,VTに対する治療法としてカテーテルアブレーションは重要な選択肢の1つである。アブレーション治療によりVTが完全な根治に至らずとも,その頻度を低下させることができれば,植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)の適切作動も減少し,さまざまな合併症の発生頻度低下のみならず,死亡率の低下に関しても期待される1)
不整脈源性右室心筋症(arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy:ARVC)と心サルコイドーシスはともに致死的なVTを合併し薬物治療のみではコントロールが困難な場合も多く,アブレーション治療が必要となる場合が多い疾患である。2012年に報告されたさまざまな非虚血性心疾患におけるVTへのアブレーション治療の長期成績では,ARVCは比較的良好であるのに対して心サルコイドーシスは不良であった2)。さまざまな要因が考えられるが,一般的に非虚血性心疾患におけるマクロリエントリー性VTへのアブレーション治療の不成功そして再発の原因として,①必須回路が心筋中層や心外膜側に存在しアブレーションによる焼灼壊死層が距離的に到達しない場合,②必須回路が広範に存在しカテーテルアブレーションでは回路となりうる器質を完全にあるいは必要十分に除去できない場合,そして③疾患自体の進行に伴ってVT器質が変化,拡大している場合などが挙げられ,このような要因が心サルコイドーシスでは特に顕著である可能性がある。
「KEY WORDS」心室頻拍,不整脈源性右室心筋症,心サルコイドーシス,カテーテルアブレーション,心外膜側,移植

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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