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座談会 難治性疾患を標的とした先進医療戦略

CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.3, 63-68, 2017

森下 本日は「再生医療・遺伝子治療の進展」をテーマとして専門の先生方をお招きし,循環器領域の現状や今後の可能性についてお話を伺いたいと思います。まずは,小室先生と室原先生から,心臓と血管の領域における再生医療の進展について現状をご紹介いただきたいと思います。
小室 心臓再生医療の分野では大別して,心臓の再生そのものを促す治療と心筋細胞を移植する治療の2つがあります。理想は前者の治療ですが,心臓は基本的にほとんど再生しないため研究は進んでいません。幹細胞の維持・増殖に必要な物質としてWntやHippoなどのシグナル経路はわかってきているものの,臨床応用にはほど遠い段階です。
現段階で心臓再生の唯一の手段は心筋細胞の移植となります。大阪大学の澤芳樹先生は,心筋細胞ではありませんが骨格筋芽細胞の移植に成功され,すでに臨床で保険適用となっていますし,臨床研究では岡山大学の王英正先生らが先天性心疾患に対して心臓から採取した幹細胞を浮遊培養し,2016年,臨床治験が開始されました。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録