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心筋梗塞を合併し致死的な経過を辿った拡張型心筋症

CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.3, 7-12, 2017

拡張型心筋症(dilated cardiomyopathy:DCM)は心臓移植の適応となる最多の基礎疾患であり,補助人工心臓を含めた非薬物的治療,あるいは再生医療の進歩に特に期待が寄せられる疾患ともいえる。小児から高齢者まで発症するが,40~60歳に多く,性差はない1)2)。1999年の厚生省特発性心筋症調査研究班より全国の推計患者数17,700人(人口千人あたり0.14人)と報告されているが,実際にこの数字は難病指定を受けるような重症患者数にあたると理解されており,心不全症状を示す心筋症患者の総数はさらに多く,人口千人あたり4~5人と推定されている。同じく1999年の調査では5年生存率は76%と報告されているが,近年の治療の進歩を反映した最新の数字は明らかではない3)。ちなみに病期(stage)によらず手術を施行された胃癌の5年生存率がおよそ70%に相当する4)。近年,がん対策基本法に基づく癌登録事業により,癌についてはわが国独自の疫学もかなり明らかになってきているが,心疾患の現状把握は遅れており改善が望まれる。

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症例 抄録