特集 超高齢社会における循環器疾患
臨床 超高齢患者における循環器疾患の治療目標
CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.2, 39-45, 2017
わが国は紛れもない超高齢社会に突入している。平成27(2015)年10月1日現在,総人口は1億2,711万人,その26.7%の3,392万人が65歳以上の高齢者である1)。世界保健機構(WHO)による超高齢社会の定義,高齢化比率分岐点21%を優に超えている。統計上は,2007年に超高齢社会に突入したと考えられる。それ以降,どの先進国も経験したことのないスピードとサイズで超高齢化の道を邁進している。しかも少子・超高齢社会である。専門家の一致した見解によれば,この潮流は2050年頃までは変わらない2)。賢い国家的決断と行動を伴わなければ高齢化比率はやがて40%の大台を超え,限界値である50%に迫るであろう。ホモサピエンスが抱えた有史以来の新たな試練,超高齢人間のあり様が問われている。
「KEY WORDS」心不全,フレイル,DOPPO,セルフケア,第二のシナリオ
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