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トピック 心不全時の呼吸動態

CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.1, 55-58, 2017

息切れは心不全患者の主な自覚症状であり患者の生活の質を大きく損なうだけでなく,呼吸様式がまた心不全の増悪にもかかわっていることがわかってきた。心不全患者に認められる安静時の呼吸様式の異常には,浅く速い不規則な呼吸とCheyne-Stokes呼吸がある。いずれも呼吸周期および振幅が一定でなく,呼吸調節の不安定性に起因すると考えられている。一般に,呼吸は心拍にくらべて,はるかに複雑な機序により調節されている1)。二酸化炭素(CO2)および酸素(O2)化学受容器を介する呼吸の負帰還システム,肺の機械的受容器から迷走神経求心路を介する呼吸調節,覚醒やREM睡眠の呼吸中枢への刺激,運動筋の機械・代謝受容器からの呼吸刺激,肺の気道抵抗やコンプライアンスの呼吸様式への影響,および機能的残気量によるCO2およびO2貯蔵能力などが複雑に呼吸様式を規定している。実際心不全においてこれらの機序がどのように不安定呼吸を発生させているかを知ることは,心不全の病態診断と治療に役立つ。
「KEY WORDS」中枢性CO2化学感受性,負帰還システム,ループゲイン,肺伸展反射,迷走神経求心路,呼吸性交感神経制御

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抄録