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基礎 COPD と血管病変

CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.1, 17-21, 2017

慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は,タバコ煙などの有害物質を長期間吸入曝露することで生じる肺の炎症性疾患である。呼吸機能検査で正常に復すことのない気流閉塞を示し,通常は進行性である1)。
COPDは全身の併存症を来すことから全身性疾患として捉えられている。血中のTNF-α,IL-6など炎症性サイトカインの上昇を伴う全身性炎症が起こり,栄養障害,心血管疾患,骨格筋機能異常,抑うつなどに対しても影響を与えると考えられている。肺合併症としては気管支喘息,肺癌,気腫合併肺線維症,2次性肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)などが挙げられる。また,COPDでは早期から肺血管病変が認められ,ガス交換障害やPHの要因となる。COPDに合併するPHは予後不良因子に位置付けられ,炎症,血管内皮細胞機能不全,平滑筋細胞増殖,低酸素性肺血管攣縮などによる肺血管リモデリングが病態として考えられている。COPD合併PHは軽症から中等症のことが多いが,一部では重症PHを呈する群も存在する。本稿ではCOPDの血管病変について,PHの病態生理に焦点をおき,概説する。
「KEY WORDS」Chronic obstructive pulmonary disease,pulmonary hypertension,hypoxic pulmonary vasoconstriction,vascular remodeling

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録