リレーエッセイ:MENTORING―Message to Next Generation
医療と介護の今
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.26 No.3 78-79,
2015
著者名
神原啓文
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
脳血管障害
診療科目
循環器内科
/
リハビリテーション科
/
神経内科
/
老年科
媒体
CARDIAC PRACTICE
わが国は,いよいよ人口減少時代に突入し,人口構造が大きく変わりつつあります。すでに4人に1人が65歳以上になっていますが,いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者になる10年後には,国民の約4人に1人が75歳以上となり,「2025年問題」と呼ばれ,その時に向けた対策立案の必要性が叫ばれています。その後は,総人口とともに高齢者人口も減少し始め,これは,入院患者数の大半を占める高齢者が減少することを意味し,欧米に比べて過剰な病床を数える急性期病院は,現状のままでは患者数の減少による「Hospital Crisis」に直面するともいえます。厚生労働省もその対策に手を打ち始めておりますが,すべての病院が,今からこの状況にしっかりと目を向け対応していく必要があります。このような人口変動は医療のみならず,介護の分野にも大きな影響を及ぼすことになります。これまで,医療界では「治す医療」が中心で介護問題は重要視してこなかったのですが,これからの医療は「治す医療から治し・支える医療」へシフトしなければなりません。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。