「FFRct」冠動脈CT血管造影(computed tomography angiography:CTA)が日常診療に普及し,冠動脈疾患を疑う患者に対して侵襲的冠動脈造影検査(invasive coronary angiography:ICA)で解剖学的冠動脈内腔狭窄に対する高い感度と陰性的中率により診断と治療が行われてきた。しかしながら,ここ数年で解剖学的冠動脈内腔狭窄評価から,冠動脈機能的血流予備能比(fractional flow reserve:FFR)を使用した機能的虚血評価へと臨床的な重要性が変化してきた。その背景としてICAによる冠動脈内腔狭窄の結果はFFRと一致しないという報告がなされるようになってきた(図1,2)1)2)。つまり,冠動脈内腔狭窄50%以上のケースでも一部の症例のみが機能的に重篤である場合がある。FFRをgold standardとすることにより,冠動脈内腔狭窄は虚血を評価するには不十分である。
「KEY WORD」機能的狭窄,FFRct,FFR,CTP,Plaque volume
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