「はじめに」従来,冠動脈プラークによる狭窄性病変は血管造影により評価されていた。しかしながら,血管造影はあくまで血管内腔の影を平面で描出する方法であるため,前後の血管内腔径との相対的な評価しか行えず,プラークの存在自体,また,プラークの組織性状などについて評価することはできない。また,1987年にGlagovらは,プラーク生成・進展に伴い,まずは,内腔の狭小化を防ぐための生体防御反応として,血管壁の外弾性板径が拡大し,血管径そのものが外側に拡大し,プラークが血管面積の40%を超える進展をしない限り血管内腔径は変化しないという,いわゆるポジティブ・リモデリングの概念を提唱した1)。以降,プラークの分布を正確に評価するためにさまざまな血管内画像診断装置が開発され臨床応用されるようになり,現在も臨床の場でさまざまなImaging modalityが使用されている。本項では,各imaging modalityが有するプラーク性状評価に関する特徴に関して述べていく。
「KEY WORD」プラーク,IVUS,OCT
「KEY WORD」プラーク,IVUS,OCT