【特集 糖尿病と循環器疾患】
臨床 DPP-4阻害薬の心血管イベント抑制効果
The inhibitory effect of DPP-4 inhibitors on Cardiovascular events
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.24 No.4 41-45,
2013
著者名
三田 智也
/
綿田 裕孝
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
CARDIAC PRACTICE
[はじめに] 2型糖尿病患者の治療戦略としてインクレチンと呼ばれる消化管ホルモンが注目を浴びている. インクレチンは, 経口摂取した栄養素に反応して小腸下部に存在するL細胞から分泌されるGLP-1 (glucoagon-like peptide-1)と小腸上部に存在するK細胞から分泌されるGIP (glucose-dependent insulinotrophic polypeptide)の総称である. このインクレチンは膵β細胞に作用してインスリン分泌を促進させる作用以外にも膵α細胞からのグルカゴン分泌の抑制作用や中枢神経を介した食欲抑制作用, 胃内容排泄遅延作用, 心保護作用などの多彩な作用を有することが明らかになってきている. 一方で, 糖尿病は心血管イベント発症の明らかな危険因子であり, 糖尿病の治療においては良好な血糖コントロールを行うことで動脈硬化の発症・進展を抑制することが求められる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。