【特集 冠動脈疾患診療(心血管イベント二次予防)】
各論 HDLへの介入は心血管イベント低下をもたらすか?
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.24 No.2 23-27,
2013
著者名
森健太
/
安田知行
/
平田 健一
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
CARDIAC PRACTICE
「はじめに」脂質異常症は, 心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)の強い危険因子であり, 多くの臨床研究により総コレステロール(T-cho)や低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)の低下によるCVD予防効果が証明されてきた. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年度版では, 一次・二次予防において, 生活・運動習慣の改善に加えてLDL-C低下を重点的管理に推奨している. 高LDL-C血症に対する治療薬は, スタチンが第一選択薬であり, 心血管イベントを30~40%減少させる. しかし, 換言すればLDL-Cを管理目標値まで下げても60~70%程度のリスクが残存するのが現況である. その残存リスク「beyond LDL」のなかでも, 高比重リポ蛋白(HDL)が重要な標的の1つである. 今回, HDL介入が心血管イベント低下をもたらすかについて, 今までの基礎研究・臨床研究をもとに解説する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。